各分野の専門家5人を招いて騎馬遊牧民をテーマとした講演会「遊牧民とモンゴル帝国」が2003年に開催されました。その講演内容を読み物として各講師にまとめていただき本書に収録しています。
目次
第一部 遊牧民を語る
伝統的な遊牧生活では、固定家屋を建てません。土地を耕しません。常に家畜と暮らし、そこから得られるもので衣食住の大半を賄います。そしてそこには、その生活に根ざした文物、価値観、動物との関わり方が生まれてきます。
第一部では、考古、歴史、美術、民族学的な見地から、遊牧民の過去と現在を語り、また、現代が抱える諸問題を踏まえながら、遊牧社会の未来を考えます。
第一章
モンゴル高原に遊牧民が残した遺跡
————-林俊雄
第二章
大草原の天駆ける馬 ─ペガサスの話─
———–末崎真澄
第三章 赤い食べものと白い食べもの ─遊牧民のパワ─の秘密─
———小長谷有紀
第二部 オロンスム遺跡をめぐって
オロンスム遺跡(中国内蒙古自治区)は、チンギス・ハンのモンゴル帝国建国の際に功績のあったオングト族の本拠地として知られています。1935、39、41年に、江上波夫が中心となって測量や部分的な発掘調査を行い、東アジア最初期のカトリック教会堂址とされる遺構が発見されて、世界的な注目を集めました。
第二部では、このオロンスムを中心に、キリスト教という西方の宗教と、中国陶磁という東方の文物の伝播から、ユーラシア大陸の壮大な文化交流を見ていきます。
第一章 中世東アジアにおけるキリスト教伝道
———–石井健吾
第二章 モンゴルに見る中国陶磁
———長谷部楽爾
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